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ペットロスは恥ずかしくない

11月に入り急に寒くなってきましたが、皆さま体調はいかがでしょうか?

いつも元気な副院長の髙田です😊

今回のお話は『ペットロス』についてなので暗い話だと思われるかもしれません。

『ペットロスの悲哀の過程』

まだまだうちの子は若いし関係ないわ・・・と思う人もいるかもしれません。

しかし、ペットの寿命は人間よりもはるかに短く、いつかは別れがくるはずです。

その時に頭の片隅で私の記事を思い出して、ペットとの別れが悲しい事ばかりではないこと、ペットロスになることを受け入れることができる手助けになってくれたら嬉しいです。

私たち愛玩動物看護師はペットロスの勉強をします。

教科書には『ペットロスの悲哀の過程』というものがあります。

ペットが亡くなった時に起こる心のプロセスです。

  1. ①事実の否定・否認
  2. ②怒り
  3. ③取引
  4. ④抑うつ
  5. ⑤死の受容

そんなはずはない、嘘だ!という事実の否定や否認、家族や友人、病院関係者などへ怒りを向けることもあります。また、気分が落ち込んだり憂うつ・抑うつ、悲嘆感情を抱いたり、周りの人と距離をおいてしまったり、心の波が生じます。

こんなはずじゃなかったのにと罪悪感や自責の念を抱き心が壊れそうになります。

この感情は心を守ろうとする正常な反応です。だから自分を責めないでください。

時間が解決するから、他のペットを飼えばいい、気分転換に外出したら?・・・など周りからのアドバイスを受けることもあるかもしれません。

しかし、どれもしっくりこないものなのです。

死の受容はいつ、どこで、どうくるのか?わかりません。ただ、いつかこの苦痛でつらい経験が、その子への愛情へと変わり、与えてくれた思い出の大きさに気付くことができる時がくることを待つしかありません。

私は看護師になって16年になりますが、自分が飼っていた動物さんとお別れをした子は5匹います。こんな私でも実はペットロスになります。

帰り道に大泣きしたり、感情が溢れることがあります。1匹1匹全く同じペットロスは無く、プロセスの経過期間も違います。

動物が好きで動物病院に勤務し、たくさんの通院していた子たちとのお別れを経験してきました。

しかし、当院のスタッフはみんなお別れをした時には泣くんです。感情は様々ですが、プロでも泣きます。プロでもペットロスになります。(笑)

ペットロス=心が弱い、恥ずかしいこと   

だと思ってしまう方が沢山いますが、

と思って胸を張ってほしいです。

ペットロスへ陥った飼い主さまに出会うと、私は尊敬するし共感します。

ペットロスは様々な過程を経て、回復や受容していきますが、決して亡くなった子を思い出さないようにして忘れる回復の仕方ではなく、笑って泣いて思い出を語ることができる回復の仕方を辿ってほしいと祈っております。

私たちが経験したことが、皆様の心のサポートになれればと心から思います。

ペットロス経験者の方、終末期や予期悲嘆で悩んでいる飼い主さまが、この記事で少しでも心が軽くなることを願っております。

闘病生活を経て1歳4ヶ月の若さで見送ったアイちゃん、若い子を見送ることは初めてで辛い経験でした。
18歳2ヶ月で見送りました。私が中学2年生から一緒に暮らしてきた思入れのある愛犬、チェリー。