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猫ちゃんの肥満細胞腫

こんにちは!看護師の杉谷です。

だんだんと寒くなり冬が近づいてきてますね。

お体に気を付けてお過ごしください🐶

さて今回は猫ちゃんの肥満細胞腫についてお話します。

この子はわたしが小学生の頃から16年間共に過ごした愛猫「ミー」です😸

左眼の周りにボコボコとできものがあるのがお分かりでしょうか?

このできものは「肥満細胞腫」という悪性腫瘍です。

肥満細胞はヒスタミンをはじめとした複数の化学物質をたくさん含んでいる免疫細胞で

その肥満細胞が、がん化して増殖したものが肥満細胞腫とよばれます。

肥満細胞腫は大きく皮膚型と内臓型の2タイプに分かれています。

主に頭や首周辺に発生するのが皮膚型で、脾臓や肝臓などに発生するのが内臓型です。

診断はできものに針を刺して顕微鏡で細胞を診る「細胞診」というものがあります。

細胞診は基本麻酔を使わず短い時間で採取し院内で結果がでるので猫ちゃんへの負担は少ないです。

顕微鏡では赤紫色の点がたくさんみられるのが特徴的です。

治療は基本的には外科的切除が第一選択になります。

グレードによりますが一度の手術で根治してしまうものもあります。

転移があったりするとステロイドなどの内科治療や抗がん剤治療などを行うことがあります。

我が家の猫は皮膚型で内科療法でステロイド剤を投与し経過を観察していきました。

最初見つけたときは鼻や眼の周りにポツっと小さなできものができただけでしたが、

だんだんと数が増え最終的に全身に広がりました。 

痒みがでたり腫瘍表面から出血することもありましたが、

発症してから約6年間、最期の日を迎えるまでしっかり食欲もあり

天寿を全うしてくれました!

皮膚にできものを見つけたら診察をおすすめします。

早期発見、早期治療をすれば完治できるものもあります。

気になるできものがありましたら、診察にきていただけたらと思います🐱